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オープンアクセス(、OA)は、主に学術情報の提供に関して使われる言葉で、広義には学術情報を、狭義には査読つき学術雑誌に掲載された論文を、インターネットを通じて誰もが無料で閲覧可能な状態に置くことを指す。また、自由な再利用を認めることも定義の一つに含まれることが多い。1990年代、大手出版社による学術雑誌市場の寡占と価格高騰が続いていた。これに対抗し学問の自由な共有を目指す動きが現れ、2001年に開催された会議およびそれをもとに2002年に公開された文書である Budapest Open Access Initiative (BOAI) によって方向づけられた理念および運動である。BOAI ではオープンアクセス達成の方法として、研究者のセルフアーカイブ(グリーンロード)とオープンアクセスの学術雑誌に投稿するゴールドロードを提示している。 2007年末にはアメリカ合衆国で、アメリカ国立衛生研究所 (NIH) から予算を受けて行った研究の成果は、発表後一年以内に公衆が無料でアクセスできる状態にしなければならない、ということが法律で義務化されたのを始め、世界各国で対応が進められている。 == 定義 == オープンアクセスとは、インターネット上で論文などの学術情報を無償で自由に利用できるようにすることである。代表的な定義としてBBB宣言と呼ばれるものが存在する。BBBはブダペスト、ベセスダ、ベルリンというオープンアクセスについての会議に関連した3つの地名の頭文字である。最も古い定義は (BOAI) によるもので、2002年2月14日に公開され、オープンアクセスの定義としては最もよく知られたものとなっている〔栗山 2010, p. 139.〕。ベセスダ宣言はメリーランド州にあるハワード・ヒューズ医学研究所の会議を元に、2003年6月に発表された。アメリカ国立衛生研究所の所在地からベセスダ宣言と名づけられている〔。ベルリン宣言は、2003年10月に採択されている〔。 オープンアクセスの定義は大雑把には共通の理解が存在しているが、細部は人によって異なっている〔倉田 2007, pp. 146-147.〕。BOAIによる定義では「公衆に開かれたインターネット上において無料で利用可能であり、閲覧、ダウンロード、コピー、配布、印刷、検索、論文フルテキストへのリンク、インデクシングのためのクローリング、ソフトウェアにデータとして取り込み、その他合法的目的のための利用が、インターネット自体へのアクセスと不可分の障壁以外の、財政的、法的また技術的障壁なしに、誰にでも許可されること」とされ、一般にオープンアクセスと言うと「無料で閲覧できる論文」ととらえられがちであるが、法的制限のない、自由な再利用についてもオープンアクセスの定義とされている〔佐藤 2013, p. 415.〕。このように商業的な利用も含めた、コピーや配布を認めるものもいれば、自身のWEBサイトに無料公開さえすればオープンアクセスであると考えるものもいる〔。また、無料で公開される情報についても、査読つき学術雑誌の論文に限定するか、学術情報全般を扱うかといった差異もある〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「オープンアクセス」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Open access 」があります。 スポンサード リンク
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